シュレーダー邸から徒歩で20分ほどでレム・コールハース設計のエデュカトリアム(Educatorium)に到着。歩いて行ける距離に建築の名作が点在しているなんてありがたい。

ユトレヒト大学キャンパスの増築の建物で、講義室や食堂の機能があります。幹線道路が走る北側からのアプローチはスロープになっていて、建物の内部に自然に導かれます。

北側正面から。1階は食堂で、2階のオーディトリアムの傾斜した床がそのまま表面に現れています。そして斜めの床がそのままぐにゃりと曲がって屋根になっているのがこの建築の最も特徴的な点です。床、壁、屋根のそれぞれの役割を区別しないかのように感じさせるのは、曲がっていることだけではなく、それぞれの厚さが30cm程度でまったく変わらないことに理由があります。

エントランスホール。右手に上りのスロープ、正面は下りのスロープになっていて、奥が食堂です。

正面から見えていた湾曲した壁の部分。材料の端部を丁寧に小口処理した針葉樹合板で仕上げられていました。素っ気ない素ぶりを見せながら抑えるところはしっかりしているのは流石。

 

北側の道路から見えていたスロープの部分。左手はオーディトリアム。ホログラフィーを利用したフィルムが貼られたガラス壁で仕切られており、中の様子がわかりそうでわからない。

1階の食堂。オーディトリアムの傾斜床がそのまま天井に現れています。

2つあるオーディトリアム内部の架構も特徴的なので見ておきたかったものの、開いておらず断念しました。

前日に訪れたクンストハルと同様にスロープを駆使しながら、架構はよりダイナミックに表現された建築でした。