ユトレヒト駅から20分程度でヒルヴァーサム駅へ到着。ヨハネス・ダウカー(Jan Duiker)設計のホーイラントホテル(Gooiland hotel)に宿泊します。
劇場とホテルの複合建築で1936年の作品。地上階にレストランと劇場、それをつなぐホールがあり、ホテル部分が浮かんでいるように切り離されています。建築を支えている架構とプログラムが一致した機能主義がファサードに特徴的に現れています。開いたコの字形のホテル階は内側のテラスに向かって開かれています。
角地に合わせた円弧状の部分に深い庇を持ったエントランスを配置していて、ゆったりとした気分で建物に入ることができます。
ホテルのロビー。近年になって改装されたらしく、古いものと新しく手を加えたもののバランスが雰囲気を引き立てています。
レストラン部分の見おろし。
建築の時代に合わせたスタイルで家具も設えられています。
ホテル部分の平面。コの字の客室、空白の部分がテラスです。両ウイングが開いているので客室同士が正対しないこと、円弧を柔軟に取り入れていることがわかります。
客室の什器はピエト・モンドリアンの「二本の線による菱形のコンポジション(Lozenge Composition With Two Lines)」という作品から引用して、モノトーンに統一されています。
ヨハネス・ダウカーは、ここヒルヴァーサムにサナトリウム、アムステルダムにはオープンエアスクールやシネアック(映画館)など、オランダの機能主義を語る上で欠かせない建築があり、改めて訪れる必要を感じました。
レストラン「Eetcafé Gulle Graef Hilversum」で食べたスペアリブが最高においしい。ホーイラントホテルから歩いて5分くらい。